ローレンツ曲線 が完全平等線からどれだけ離れているかを、1つの数値にまとめたものがジニ係数です。完全平等線と曲線に囲まれた面積を2倍して求めます。
2倍するのは、完全平等線の下側にある三角形の面積が だからです。所得が非負である通常の定義では、ジニ係数は 0 以上 1 以下の値をとり、0 なら全員の所得が等しく、1 に近いほど偏りが大きい状態を表します。負の所得や純資産を含むデータでは1を超える場合があり、別途扱いに注意が必要です。

気をつけたいのは向きです。ジニ係数は小さいほど平等・大きいほど不平等であって、逆に覚えると国同士の比較で結論がそのまま反対になります。曲線が完全平等線に近いほど囲まれた面積は小さく、ジニ係数も小さい。図の赤い部分の広さと値の大きさが同じ向きに動く、と押さえておけば取り違えません。
五分位階級のデータからは、曲線の下側の面積を台形に分けることでジニ係数を概算できます。累積相対度数は 0, 0.054, 0.161, 0.324, 0.565, 1.000 の6点で、隣り合う点のあいだが1つの台形です。
台形は横に倒れた向きなので、平行な2辺が縦、その間隔が横幅 0.2 に当たります。左端の台形なら、2辺が 0 と 0.054 なので面積は です。同じように5つ求めて足すと になります。
囲まれた面積は、三角形から曲線の下側を引いて です。これを2倍して、ジニ係数は 、およそ 0.36 と求まります。
スウェーデンの五分位階級所得割合は 8.7, 14.3, 17.8, 23.0, 36.2 %で、同じ手順で計算するとおよそ 0.25 になります。値が小さいぶん、図でも曲線が完全平等線の近くを通っていました。
五分位という粗い階級を直線で結んで計算しているので、この方法で求めた値は本来のジニ係数よりやや小さめに出ます。階級を細かくするほど、真の値に近づきます。
ジニ係数の値が大きいほど、所得の分配はどうなっていますか。
全員の所得がまったく等しい社会では、ジニ係数はいくつになりますか。
完全平等線とローレンツ曲線に囲まれた面積が 0.2 でした。ジニ係数はいくつですか。