売上が 5億円から 6億円になった店Aと、100億円から 110億円になった店Bがあるとします。増えた額は 1億円と 10億円ですから、額だけを見ればBの圧勝です。しかしもとの規模が20倍も違うのですから、この並べ方で「Bのほうが伸びた」と言うわけにはいきません。
ここで使うのが指数という物差しです。比べたい時点の値を、基準にする時点の値で割って100倍します。基準の時点をどれも 100 に置き直してしまうわけです。
店Aは 、店Bは 。出発点をそろえたので、伸びが大きいのはAのほうです。指数が 100 を超えていれば基準時点より増えており、下回っていれば減っています。100 からの隔たりが、そのまま 増減率(%)にあたります。
値は基準をどこに置くかで変わります。基準を別の年に取り替えれば、同じデータでも数字はすべて動きます。資料に載っている指数を読むときは、まず「何年を 100 としているか」を確かめる必要があります。
物価のように多くの品目をまとめて1つの指数にする場合は、品目ごとの価格比をそのまま平均するのではなく、よく買われる品目ほど重く数えて平均します(加重平均)。価格比を平均するLaspeyres型では、各品目の重みに基準時点の購入金額を使います。これは総合式 で基準時点の購入数量 を固定することと同値です。
ある県で生産された米と野菜の出荷額の推移です。まずは実額のまま並べてみます。
| 出荷額(億円) | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
|---|---|---|---|---|
| 米 | 50 | 55 | 60 | 65 |
| 野菜 | 200 | 210 | 230 | 240 |
2020年を基準にして、それぞれの年の値を指数に直します。米の2021年なら です。
| 指数(2020年を100とする) | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
|---|---|---|---|---|
| 米 | 100 | 110 | 120 | 130 |
| 野菜 | 100 | 105 | 115 | 120 |
実額の表では野菜がつねに米の3倍以上あり、その差にどうしても目が行きます。指数に直すと 2023年は米が 130、野菜が 120 で、この4年で大きく伸びたのは米のほうでした。額の大小と伸びの大小は別のことがらで、指数は後者だけを取り出すための道具です。
基準時点の値が 400 で、比較時点の値が 500 のとき、基準時点を 100 とした指数はいくつですか。
ある年の指数が 92 でした。この年の値についての説明として正しいものはどれですか。
規模の大きく異なる2つの都市の人口の推移を、伸び方という観点で比べたいときに指数が役立つのはなぜですか。
ある統計で、2020年を 100 としたときの2024年の指数は 125 でした。基準を取り替えて2024年を 100 とすると、2020年の指数はいくつになりますか。