ある店の年間売上が 200万円から 250万円になりました。増えた額は 50万円です。これを「もとの 200万円に対してどれだけ増えたか」の割合で言い直すと 、つまり25%増えた、となります。
割合に直したこの 25% が、増減率と呼ばれる値です。基準にする時点(基準期)の値からの変化を、その基準期の値に対する割合で表します。増えていれば正、減っていれば負になります。
基準期を1つ前の年に取った場合、よく似た言い方に前年比があります。前年比は当期の値を基準期の値で割ったもので、さきほどの例なら となり、前年比 125% です。前年比 125% と増減率 +25% は同じ状態を指しています。前年比とは前年を基準にとった 指数 にほかならず、そこから 100 を引けば増減率になります。
気をつけたいのは、増減率の推移と、もとの量の推移がまるで違う形のグラフになることです。

左は売上そのもので、100万円から450万円まで一度も下がらずに増えています。右はその増減率で、+100%、+50%、+25%、+20% と年々小さくなっています。増減率が下がったというのは「増え方がゆるやかになった」という意味であり、売上が減ったという意味ではありません。増減率が正であるかぎり、もとの量は増え続けます。減少に転じるのは、増減率が負になったときです。
減った場合も同じ式で計算します。ある市の年間の交通事故件数が 400件から 360件になったとき、増減率を求めると 。10%の減少です。
では、この 360件が翌年さらに25%減ったとします。件数は 件です。
ここで「10%と25%で、2年間に合わせて35%減った」と足し算をしてはいけません。増減率は、期間をまたいで足し合わせられる値ではありません。
2年間の増減率を定義どおりに計算すると 。32.5%の減少で、足し算の答えとは一致しません。2年目の25%は、すでに減ったあとの 360件に対する割合だからです。増減率をつなぐときは のように倍率どうしを掛け合わせ、そこから として増減率に戻します。
ある商品の売上が、前年の 800個から今年 600個になりました。増減率はいくつですか。
ある会社の売上の増減率が、4年続けて +30%、+20%、+10%、+5% でした。この4年間の売上の推移として正しいものはどれですか。
前年比が 108% のとき、増減率はいくつですか。
ある町の人口が1年目に 10% 増え、2年目にさらに 10% 増えました。2年間の増減率はいくつですか。