試行の結果1つ1つに数を対応させたものを確率変数といいます。さいころなら出た目そのもの、コインを3回投げるなら表が出た回数、といった具合です。結果に数を割り当てておくと、平均や散らばりといった道具がそのまま使えるようになります。
確率変数のうち、とる値がとびとびで数え上げられるものを離散型確率変数といいます。さいころの目は 1 から 6 の6通り、表の回数は 0 から 3 の4通りで、あいだの値はとりません。
確率変数は、値の一覧だけでは決まりません。どの値をどの確率でとるかまで込みで1つです。この対応を確率分布といい、離散型では値と確率を並べた表で書き切れます。
書き方の約束として、確率変数そのものは大文字 、それがとる値は小文字 で表します。 は「 が値 をとる確率」です。確率分布は次の2つを満たします。
量的変数 として観測されたデータと混同しないようにします。観測データは、すでに実現してしまった値の並びです。確率変数のほうは、まだ観測していない結果に対して「どの値がどれくらいの確からしさで出るか」を割り当てた設計図で、観測の前に決まっています。同じ数を扱っていても、確定した記録なのかこれから起こることの見取り図なのかが違います。
赤玉6個・黄玉8個・青玉6個の計20個が入った袋から1個取り出し、赤なら 、黄なら 、青なら と決めます。この の確率分布を書き出してみます。
| x | 1 | 2 | 3 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 玉の個数 | 6 | 8 | 6 | 20 |
| 0.3 | 0.4 | 0.3 | 1 |
確率は個数を全体の20で割ったもので、、、 です。足すと になり、条件を満たしています。この足して1になるかの確認は、分布を書いたら必ず通す検算です。
分布が手に入れば、値の範囲を指定した確率もすぐ出ます。 が 2 以下になる確率は、当てはまる値の確率を足して 。同じように が 3 になる確率は 0.3 で、2つを足せば 1 に戻ります。ここから平均や散らばりも計算できます(確率変数の期待値・分散・標準偏差)。
次のうち、離散型確率変数として扱うのが自然なものはどれですか。
離散型確率変数 が 、 をとり、他には 2 しかとらないとき、 はどれですか。
赤玉4個・黄玉10個・青玉6個の計20個から1個取り出し、赤なら 、黄なら 、青なら とします。 が 2 以上になる確率はどれですか。