ひよこ統計

時系列グラフ

統計検定3級

時系列グラフは、折れ線グラフ のうち横軸に時間をとったものです。時系列データ を時点順に打って点どうしを結び、値がどう推移してきたかをたどります。作り方そのものは折れ線グラフと変わらないのですが、横軸が時間であるために、軸の取り方が読み取りを大きく左右します。

描くときの落とし穴が横軸の目盛りです。測った時点の間隔がそろっていないデータで、時点をただ等間隔に並べてしまうと、動きの速さが歪みます。

同じ町の人口データを2通りに描いた折れ線グラフ。左「年数に比例させた横軸」では、2000年の 50(千人)から2023年の 38.5(千人)までほぼ一定の傾きで下がる。右「時点を等間隔に並べた横軸」では、5年おきの前半4区間と1年おきの後半3区間が同じ幅で描かれるため、2015年あたりまで急に下がり、その後は横ばいに近く見える。
横軸を年数に比例させた場合(左)と、時点を等間隔に並べた場合(右)

左は横軸を実際の年数に比例させたもので、人口はほぼ一定の速さで減り続けています。右は8つの時点を等間隔に並べたもので、2015年あたりまで急に減り、その後は落ち着いたように見えます。同じ数値から描いた2枚ですが、右は1年ぶんの変化と5年ぶんの変化を同じ幅に描いているため、近年の変化がゆるやかに見えているだけです。

縦軸にも気を配ります。0 から始めずに途中から目盛りを取ると、わずかな変化が大きな山や谷に見えます。変化の大きさそのものを伝えたいなら 0 を含め、細かい動きを見せたいなら範囲を絞ります。絞ったときは、縦軸に省略の記号を入れる、目盛りの下端を明示するといった形で、0 から始まっていないことが分かるようにします。

上の図のもとになった数値です。前半は5年おき、後半は1年おきに測っています。

2000年2005年2010年2015年2020年2021年2022年2023年
人口(千人)504845424039.53938.5

1年あたりの減り方を計算してみます。2000年から2005年は (48−50)÷5=−0.4 (48 - 50) \div 5 = -0.4 千人、2020年から2021年は 39.5−40=−0.5 39.5 - 40 = -0.5 千人。どの期間をとってもおよそ 0.4 から 0.6 千人のあいだで、減る速さは大きく変わっていません。

等間隔に並べたグラフから受ける「近年は落ち着いた」という印象は、データではなく目盛りが作り出したものでした。時点の間隔がそろっていないときは、横軸を年数に比例させて描きます。

入門問題

全 3 問
問 1

時系列グラフが最も適しているのは、次のどれを見たいときですか。

問 2

5年おきに測った値と1年おきに測った値が混ざっている時系列データを、時系列グラフに描きます。横軸の取り方として正しいものはどれですか。

問 3

ある時系列グラフの縦軸が 98 から 102 までの範囲で描かれていました。この描き方について正しい説明はどれですか。