成功する確率が毎回 0.7 のフリースローを6本打ちます。ちょうど3本入る確率はいくらでしょうか。3本入って3本外す並び方は何通りもあり、そのどれもが同じ確率で起こる——ここに気づけば、あとは掛けて数えるだけです。
成功か失敗かの2通りしかない試行を、確率を変えずに独立に 回繰り返したとき、成功した回数 が従う分布を二項分布といい、 と書きます。確率は次の式で与えられます。
式の後半 は、特定の1つの並び(たとえば「成功・成功・成功・失敗・失敗・失敗」)が起こる確率です(独立な試行 なので掛けられます)。前半の は、その並びが何通りあるかを数えています。特定の1通りの確率に通り数を掛ける、という構造は 樹形図 で太線を数えたのとまったく同じです。

山の頂上はおよそ の位置にあり、 のときだけ左右対称になります。 がそれより小さければ山は左に寄って右へ長い裾を引き、大きければ逆に左へ裾を引きます。期待値と分散も と だけで決まります。
期待値が になるのは素直な話です。6本を成功率0.7で打てば平均 4.2 本、と直感どおりの値が出ます。分散のほうに が掛かっているのは、 が 0 や 1 に近いほど結果がぶれなくなるからで、最もぶれるのは のときです。
冒頭のフリースローを計算します。成功確率 で6本打つので 。ちょうど3本入る確率は の場合です。
並び方の数は、6本のうちどの3本が成功かを選ぶ場合の数です。6本から順に3本を選ぶ並べ方が 通り、そのうち選ぶ順序の違い 通りは同じ組とみなせるので、 通りとなります。特定の1通りが起こる確率は 。掛け合わせて 、およそ19%です。
ここで20を落として 0.0093 と答えるのが最も多い誤りです。 は「最初の3本が入り、残り3本を外す」という1つの筋書きの確率でしかなく、順序が違うだけの筋書きが他に19通りあります。
この の期待値は 本です。平均4.2本のところ、ちょうど3本という結果はやや少なめにあたり、確率が19%と大きくならないのもうなずけます。分散は 、標準偏差は約1.1本なので、だいたい3本から5本のあいだに収まることが多い、と見当がつきます。
1本決める確率が 0.6 の選手が5本シュートを打つとき、ちょうど3本成功する確率を表す式はどれですか。
表の出る確率が のコインを3回投げるとき、ちょうど2回表が出る確率はどれですか。
のとき、期待値 と分散 の組合せとして正しいものはどれですか。
二項分布として扱えるのはどの場面ですか。