ひよこ統計

系列相関・コレログラム

統計検定2級

月別の販売量を 時系列グラフ にすると、毎年きまって冬に山、夏に谷が来る周期がひと目で分かることがあります。ではその周期を、印象ではなく数値でつかむにはどうすればよいでしょうか。

思いつくのは、系列を何か月かずらして、もとの系列と重ね合わせてみることです。同じ時系列を k k 期ずらした自分自身とのあいだで計算した 相関係数 を系列相関(自己相関)といい、ずらす幅 k k をラグ、そのときの値を rk r_k と書きます。

ラグを 0, 1, 2, … と変えながら自己相関係数を求め、横軸にラグ・縦軸に自己相関係数をとって並べたグラフがコレログラムです。

左は6年72か月ぶんの月別販売量の折れ線グラフで、毎年1回の山と谷を繰り返しながら全体としてはゆるやかに上がっている。右はそのコレログラムで、横軸がラグ0から30、縦軸が自己相関係数。ラグ12で約0.80、ラグ24で約0.62と正の値が大きく立ち、ラグ6で約−0.83、ラグ18で約−0.69と負に振れる。0を挟んで上下に点線が引かれている。
月別販売量の推移(左)と、そのコレログラム(右)

ラグ12・24 で自己相関が大きく正に立っています。12か月前・24か月前の値と似ているということで、これが1年周期の季節変動の現れです。いっぽうラグ 6・18 では負になっています。半年ずらすと山と谷が向かい合うためです。

0 をはさんで引かれた点線は、自己相関がまったく無いときに値が収まる目安の幅です。この線の内側にとどまる棒は偶然の範囲、外へ出た棒はそれでは説明しにくい大きさ、と見分けます。

コレログラムの形は、もとの時系列の性質をそのまま写します。

  • 周期のある系列:周期と同じラグで大きく正、その半分のラグで負に振れる
  • 上昇や下降のトレンドがある系列:ラグが小さいうちは正の値が続き、ラグが増えるにつれてゆっくり下がる
  • 規則性のない系列:どのラグでも 0 の近くにとどまり、点線の内側に収まる

上の図の系列は、季節変動に加えてゆるやかな上昇も含んでいます。そのため周期の山も一定の高さではとどまらず、ラグ12 の 0.80 に対してラグ24 は 0.62 と、少しずつ低くなっていきます。1つの形に1つの原因が対応するとは限らず、複数の成分が重なった姿として読むことになります。

入門問題

全 3 問
問 1

ラグ3の系列相関(自己相関係数)が表しているものはどれですか。

問 2

はっきりした12か月周期の季節変動をもつ月別データのコレログラムとして、最も適切なものはどれですか。

問 3

12か月周期をもつ時系列のコレログラムで、ラグ6の自己相関が負になるのはなぜですか。