40人のクラスで、部活に入っているのは30人でした。加入率は です。ところが電車通学の20人にかぎって数え直すと、部活に入っているのは12人しかおらず、 まで下がります。同じクラスの同じ調査から、見る範囲を変えただけで別の数字が出てきました。
このように、事象 が起こったと分かっている条件のもとで事象 が起こる確率を条件付き確率といい、 と書きます。
分母が全体から に取り替わっている、というのがこの式の意味です。数え上げの言葉に直せば「 の中で にも当てはまる個数 ÷ の個数」で、考える世界そのものが に狭まったと見ると分かりやすくなります。
と は別物です。分母が違うので、値も一般には違います。「電車通学の人が部活に入っている割合」と「部活に入っている人が電車通学である割合」は、まったく別の数字です。この取り違えは統計の誤読でもっとも多いものの1つで、片方から他方を求めるには ベイズの定理 が要ります。
なお、上の式の両辺に を掛けると となります。同時に起こる確率を、条件付き確率を使って組み立てる形で、乗法定理 と呼ばれます。逆に が成り立つ、つまり条件を付けても確率が変わらないとき、2つの事象は独立です(独立な試行)。
40人のクラスについて、通学手段と部活加入を クロス集計表 にまとめました。
| 部活に入っている | 入っていない | 合計 | |
|---|---|---|---|
| 電車 | 12 | 8 | 20 |
| 自転車・徒歩 | 18 | 2 | 20 |
| 合計 | 30 | 10 | 40 |
電車通学であるという条件のもとで部活に入っている確率は、電車通学の20人だけを見ればよいので です。
向きを逆にすると数字も変わります。部活に入っているという条件のもとで電車通学である確率は、部活加入の30人が分母になるので です。分子はどちらも「電車通学かつ部活加入」の12人で同じですが、分母が 20 と 30 で入れ替わったぶんだけ値が違います。
当たり3本・はずれ7本の計10本のくじを、2人が順に1本ずつ引きます。引いたくじは戻しません。2人目が当たる確率は、1人目の結果を知っているかどうかで変わります。
1人目が当たりだったと分かっていれば、残りは9本・当たり2本なので 。1人目がはずれだったなら、残りは9本・当たり3本で です。条件によって確率が変わっており、独立ではありません。
いっぽう引いたくじを戻すなら、1人目が何を引こうと2人目の袋の中身は10本・当たり3本のままで、条件付き確率はどちらの条件でも です。条件を書き足しても値が動かないなら、その条件は2人目について何も教えてくれていない、ということになります。
40人のクラスのうち電車通学は20人で、そのうち部活に入っているのは12人です。電車通学であるという条件のもとで、部活に入っている確率はどれですか。
、 のとき、条件付き確率 はどれですか。
当たり3本・はずれ7本の計10本のくじを、2人が順に1本ずつ引きます(引いたくじは戻しません)。1人目が当たりだったとき、2人目が当たる確率はどれですか。
条件付き確率 と の関係として正しいものはどれですか。