上側確率点は、その点より右に残る面積がちょうど になるように定めた、横軸上の点です。上側5%点といえば、右に 0.05 の面積を残す点を指します。面積をパーセントで言えば上側5%点、確率で言えば上側確率 0.05 の点で、どちらも同じものを指します。
標準正規分布表の利用 でも、確率のほうから を探す読み方が出てきました。上側確率点は、その読み方に名前と記号を与えたものです。標準正規分布表 を から確率へ引くのではなく、確率から へ引く。同じ紙面を逆向きに使います。

薄い塗りが上側5%、その内側の濃い塗りが上側1%です。残す面積を細くすれば、境目は裾の奥へ遠ざかります。 と は逆向きに動く、と覚えておくと符号を取り違えません。
同じ 0.05 でも、分布が変われば点は変わります。標準正規分布 では 1.645 ですが、自由度5の カイ二乗分布 では 11.07 です。したがって「上側5%点」だけでは点が決まりません。どの分布の、いくつの自由度のものかまで指定して、はじめて1つに定まります。
記号はその指定を書き込む形になっています。標準正規分布なら 、自由度 の t分布 なら 、カイ二乗分布なら 、F分布 なら です。添字の が面積、括弧の中が自由度を表します。
下側の点を「上側の点に負号を付けたもの」として求められるのは、左右対称な分布に限られます。標準正規分布なら下側5%点は で正しいのですが、カイ二乗分布やF分布は左右対称ではなく、そもそも負の値をとりません。対称でない分布の下側の点は、別に求める必要があります。
この点は、推定や検定で「どこから先を珍しいとみなすか」の境目として使われます。すでに出てきた 1.96 や 1.645 という数値も、正体は標準正規分布の上側確率点です。
標準正規分布の上側5%点と上側2.5%点は、使い分けを間違えやすい組み合わせです。値はそれぞれ 、。どちらを使うかは、外側に置く 5% を片側に寄せるか、左右に振り分けるかで決まります。
右だけに 5% を置くなら 1.645 です。左右に 2.5% ずつ分けるなら 1.96 を使い、外側の合計は でやはり 5% になります。同じ「5%」という言葉が、寄せ方しだいで別の点を指すわけです。区間推定で 1.96 が現れるのは、95% を真ん中に残して残りを左右へ 2.5% ずつ分けているからにほかなりません。
なお 1.645 は数表にそのまま載っている値ではありません。、 の間を補間して得た値です。上側確率点は「表から拾う」というより「表から作る」ことのほうが多く、、 も同じ手続きで得られています。
自由度10のカイ二乗分布の上側5%点は 18.31 です。この 18.31 が意味することとして正しいものはどれですか。
標準正規分布について、 を満たす はどれですか。ただし 、 とします。
標準正規分布の上側5%点は 1.645 です。では下側5%点、つまり左側の面積が 0.05 になる点はいくつですか。
標準正規分布の上側確率点 について、 を 0.05 から 0.01 へ小さくすると点はどう動きますか。