実験は、調べたい条件をこちらで割り付け、その結果を測って比べる調べ方です(実験のデザイン(実験計画)・フィッシャーの3原則)。オーブンの温度を 150℃・170℃・190℃・210℃ の4通りに変え、それぞれの温度で生地を3枚ずつ焼いて焼き上がりの高さを測る、というのがその一番小さな形です。実験を組み立てるにも結果を分析するにも、この一文のどこが条件でどこが結果かを名前で呼び分けておく必要があります。
変える因子が1つだけの実験を一元配置、因子が2つの実験を二元配置といいます。一元配置では水準数を 、各水準に割り付けた実験単位の個数(繰り返し数)を と書き、データは全部で 個になります。上の焼き菓子なら 、 で です。同じ水準を複数の実験単位に割り付けることが 反復、条件の揃った実験単位をまとめてから割り付けることが ブロック化 にあたります。
| 部品 | この実験での中身 |
|---|---|
| 因子 | 焼く温度 |
| 水準 | 150℃・170℃・190℃・210℃ |
| 水準数 | 4 |
| 実験単位 | 生地1枚 |
| 処理 | 1枚に割り付けた温度 |
| 繰り返し数 | 3 |
| 総データ数 | 12 |
| 特性値 | 焼き上がりの高さ |
こうして部品に分けておくと、次に何を計算すべきかが決まります。温度によって焼き上がりの高さが変わったと言えるかは、水準の間の差と、同じ水準の3枚の中に残るばらつきを比べて判断します。その手順が 一元配置実験 です。
同じ焼き菓子で、温度に加えてバターの量も変えてみます。バターを少なめ・多めの2水準にすると、意図して変える因子は温度とバターの2つになるので二元配置です。処理は温度4水準とバター2水準の組合せなので、4 × 2 = 8 通りになります。
| 焼く温度 | バター少なめ | バター多め |
|---|---|---|
| 150℃ | 処理1 | 処理2 |
| 170℃ | 処理3 | 処理4 |
| 190℃ | 処理5 | 処理6 |
| 210℃ | 処理7 | 処理8 |
各処理に生地を2枚ずつ割り付けるなら、必要な生地は「処理数 × 各処理の枚数」で 8 × 2 = 16 枚です。この 16 は、水準数と繰り返し数を掛けた とは別の掛け算になっています。二元配置では水準の組合せのほうが処理にあたるからです。一元配置では1つの温度あたり3枚だったのに対し、ここでは温度とバターの組合せ1つあたり2枚です。因子を増やせば調べられることは増える一方、生地の枚数を抑えれば1つの処理にあてる実験単位は減ります。
一方、特性値は焼き上がりの高さのまま1つです。因子と水準は実験する側が決める入力、特性値は測って得られる出力で、役割が逆になっています。部品のうちこちらで動かせるのは因子・水準・割り付けだけで、特性値はその結果として現れます。
実験でいう「水準」の説明として正しいものはどれですか。
生地1枚ずつに 150℃・170℃・190℃・210℃ のいずれかを割り付けて焼き、焼き上がりの高さを測りました。この実験の実験単位はどれですか。
焼く温度を4段階、バターの量を2段階に変えて焼き上がりの高さを測ります。この実験の呼び方と処理の数の組合せとして正しいものはどれですか。
1つの因子を5水準に変え、各水準に実験単位を4個ずつ割り付けました。得られるデータは全部で何個ですか。