結果が成功・失敗の2通りで、成功確率を とする1回の試行をベルヌーイ試行といいます。コインを1回投げる、1個の製品を検査する、1人に賛否を聞く。どれもこれにあたります。
この1回の結果に、成功なら 1、失敗なら 0 を割り当てた 離散型確率変数 を考えます。とりうる値が2つしかないので、確率分布は1行で書き切れます。
| x | 0(失敗) | 1(成功) |
|---|---|---|
期待値と分散も、定義に当てはめるだけで出ます。。分散は が 0 か 1 しかとらないので となり、 を使って次のようになります(確率変数の期待値・分散・標準偏差)。
分散が という形になるのは、確率が半々のときに結果が最も読めなくなるからです。 で分散は最大の 0.25、 が 0 や 1 に近づくと 0 に向かいます。ほぼ確実に成功する試行の結果は、ほとんどぶれません。
1回のベルヌーイ試行自体には、別の回との独立性は要りません。複数回を組み合わせるとき、反復の条件に応じて別々の分布が立ち上がります。
ベルヌーイ試行を同じ成功確率 で独立に反復し、成功回数を 二項分布 で扱うには、各回の同一分布性と独立性が追加で必要です。袋から玉を戻さずに繰り返し取り出す場合、各回はそれぞれ2結果でも成功確率が変わり、回どうしも独立ではないため、成功総数は 超幾何分布 で扱います。
工場の検査で、1個の製品が不良である確率が 0.02 だとします。不良なら 、良品なら とすると、これはベルヌーイ試行です。
期待値は 。1個検査したときに得られる不良の「個数」の平均が0.02個、ということです。0か1しか出ないのに平均が0.02という小数になるのは、期待値が実際にとりうる値である必要がないためです。
分散は 、標準偏差は です。ここで の場合と比べてみます。分散は 0.25 で、13倍近く大きい。不良率が 2% と分かっている検査は「ほぼ良品が出る」と読めるのに対し、半々の試行は毎回どちらが出るか分からない。分散の値がその差をそのまま表しています。
そしてこの製品を100個検査すれば、不良の個数は に従います。期待値は 個、分散は 。どちらもベルヌーイ試行1回ぶんの値をちょうど100倍したものです。二項分布の ・ という式は、独立なベルヌーイ試行を 個足し合わせた結果として出てきています。
成功なら 1、失敗なら 0 をとるベルヌーイ試行の確率変数 について、 はどう表せますか。
成功確率 のベルヌーイ試行について、期待値と分散の組合せとして正しいものはどれですか。
1個が不良である確率が 0.02 の製品を1個だけ検査します。不良なら 、良品なら とするとき、 の読み方として最も適切なものはどれですか。
独立なベルヌーイ試行を 回繰り返し、成功した回数を数えたとき、その回数が従う分布はどれですか。